購入後、しばらくしてどうもピアノの調子が悪く一度見てほしいとのご依頼を頂きました。当時実際にお伺いして、どこが悪いのか検査しようと音を出し、ペダルを踏んだところ・・・ん??何か違和感が・・・良くペダルを見てみると・・・なんということでしょう・・・・本来、ピアノ本体とペダル箱を連結するつっかえ棒がしてないではないですか・・・これは、明らかに運送屋のはめ忘れですが・・・・納品調律の時、担当調律師さんが気付かないのが不・思・議・です??そして、ペダル箱を正しく取り付けると、今度は、ラウドペダル(右ペダル)とソフトペダル(左ペダル)の調整不足を発見!ラウドペダルは全く遊びがなく(通常は踏みしろの遊びがある)のと逆にソフトペダルはカタカタ遊びがあったので(通常はソフトは踏んですぐ外れないと意味がないので遊びはありません)正しく調整しておきました。
これでやっと本題の「音が変」という問題に取り掛かれます。
グランド下の後ろ側から見たところ
白い枠の黒い棒は本来あるべく位置です↓
前から見たところ↓
先生が気になっている音を弾いてみると、確かに少しいやな音が出ています。こういう時多いのは、共鳴と言ってある一定の周波数(一つの音)にある長さのもの(ビスとかパーツとか)が共鳴してしまい、ビーーンの不快な音を発してしまうものですが、今回はどうやら共鳴ではなさそうです。ハンマーの弦当たりが悪いせいで、不快な音がハンマーから出ます。これは整音しても決して取れない音なのです。弦当たりが良くなるよう、ハンマーを削り少しバラついた音を、針を入れて整音します。これで、OKです。
今回の調律で先生に確認したところ、あれからすっかり直って、良い感じで使用できると言うことでした(#^.^#)
調律後、気になる個所を調整です。ハンマーの先端がバラバラなのがお分かりでしょうか?通常1年でこれほどバラバラにならないのですが・・・・ハンマーならしと言いますが、これがバラバラだと、タッチが揃わないというか、打弦距離がバラバラになるのですべてに影響が出ます。購入先はとあるピアノ量販店さんですので、こんな感じでいっぱい売られていると悲しい限りです。まあ、たまたまそうだったのかも知れませんが・・
綺麗に整えてっと(^0_0^)↓
次のお宅は、ポーランド製アップライト「レグニカ」というピアノです。少々古めのピアノですが、日本製にないまろやかな音色で唄ってくれます。おっしゃれ~な空間に、おっしゃれ~なピアノとして、収まるべきところに収まっている感じです。主に合唱の練習の伴奏用として活躍しています。ちなみに、私の知る限り、奥様を始めここの家の方はピアノは弾きません(笑)。ただ、伴奏者は結構な弾き手が来ているようです。奥様とはとても気が合い(私だけかもしれませんが・・・(笑))ついつい、家の話や、庭の話でおしゃべりをしてしまいます。我が家と同じ三井ホームで建てられ(うちより広くて立派ですが・・・(^^♪)設計段階では営業を泣かせるほどのこだわりのお宅です。調律でお伺いするお宅で、何軒も三井ホームの家がありますが、みなさんこだわりは半端ないです。いつも勉強させていただいています~。
今年のレグニカちゃん(ピアノの事です)は、少しご機嫌斜めで低音続けて何鍵かと中音何箇所か共鳴です。こういう時は、響板系の故障(結構重症系)が多いので、よくよく見てみると、低音弦のサスペンション構造のコマと呼ばれる部分と響板の接着不良が原因のようです。響板割れは最悪ですので、最悪の事態はまのがれました。ただ、ここも軽傷ではないので、奥様に説明して現状を報告。修理をどうするかあれこれやりながら考えてると・・・ここにくさびを入れると・・・あらら止まるではないですか!(^^)!
本来、響板の振動を止めてしまうような修理方法はタブーですが、これなら影響も最小限でもちろん修理代は頂きません^_^;これでだめなら、しっかり修理代頂いてピアノ引っ張り出して手術します(^^)v
伊勢の修理はまたの機会にします~。ヤマハ新品、上前板のプラスチックなってました(@_@;)
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